2014.08.26

富士山憲章~富士山は心のふるさと~

富士山日記第16号 執筆者 環境省 箱根自然環境事務所 秋月

What’s 富士山憲章?

みなさんは、富士山憲章というものをご存知ですか?

 1 富士山の自然を学び、親しみ、豊かな恵みに感謝しよう。
 1 富士山の美しい自然を大切に守り、豊かな文化を育もう。
 1 富士山の自然環境への負荷を減らし、人との共生を図ろう。
 1 富士山の環境保全のために、一人ひとりが積極的に行動しよう。
 1 富士山の自然、景観、歴史・文化を後世に末長く継承しよう。

 山梨・静岡両県が、保護と適正な利用をもとに、世界に誇る日本のシンボルとして富士山を後世に引き継ぐことを決意した憲章です。

山頂でゴミ拾いを行ってきました!

 さて、この富士山憲章のもと、8月23日(土)に「富士山憲章4登山口・山麓キャンペーン」と題して、一斉清掃活動が行われました。各登山口や山麓で清掃が行われましたが、頂上の清掃は安全面を考慮し、環境省職員のみで行われました。
 朝の5時から登頂を開始しましたが、晴曇雨雪と目まぐるしく変わる天気、さらに強風吹き荒ぶ厳しい環境だったため、頂上に着いた頃にはなんと12時前!下山の時間を考慮して15分程度しか頂上の清掃を行うことはできませんでした。目に付くところにはゴミは少ないのですが、探してみればゴミは出てくるものです。短い時間でしたが、多くのゴミを集めることができました。
  可燃ゴミ 不燃ゴミ
吉田口登山道
→吉田須走山頂
8.0kg 9.5kg
吉田須走山頂
→吉田口下山道
3.0kg 0.5kg
ゴミを拾う環境省職員たち
ゴミを分別中

 遠くから見たらチリひとつない富士山でも、実際には目に付きにくいところを中心に多くのゴミが存在しています。しかし大半は、過去に捨てられたゴミであって、最近捨てられたようなゴミはあまり見当たりませんでした。
 多くの登山者の方々が、意識を持ってゴミを持ち帰ってくださっているのだと思うと、とてもうれしく感じます。今後とも、富士山の美しい環境を守るため、自分のゴミは自分で持ち帰っていただけますようにお願い致します。

美しい富士山からの眺めは、やはり美しい

富士登山の季節もあとわずか!

 富士山の登山シーズンもいよいよ終盤に差し迫ってきました。この日記をご覧になってくださっている皆様は、もう登られたでしょうか?
 私は、今回のキャンペーンで初めて山頂まで登りましたが、今までの八合目とは感動の重みが段違いでした。のんびりと下界の景色を楽しむことはできませんでしたが、薄い空気を胸いっぱいに吸い込むこと、登頂の喜びに浸る登山者の方々の笑顔に包まれること、それだけで十分な満足感を得ることができました。
 今後も、私たちの心のふるさとであり、社会を写し出す鏡である富士山を美しく保っていきたい、そう感じる一日でした。

参加した職員で記念撮影