平成27年度富士山パトロールスタート!
富士山日記第29号(執筆者 環境省 箱根自然環境事務所 吉田)
第1回目は、吉田ルートと富士宮ルートのパトロールを実施しました。今回は、富士山パトロールでどのようなことをしているのか紹介したいと思います。


清掃活動
私たちは、登山道を歩きながらゴミ拾いをしています。今回は吉田ルート・富士宮ルート共にゴミの量はあまり多くはないという印象でした。登山マナーの意識が高まり、ポイ捨てなどはだいぶ少なくなっているのだと思います。
今回目立ったのは、タオルや軍手、包装のビニールなど故意に捨てたのではなく、気づかずに落としたか、風で飛ばされたと思われるものでした。富士山は風が強い日も多く、突風が吹くこともあるので、持ち物の管理を徹底すると同時に、風で飛ばされそうなゴミはしっかりまとめてリュックの中にしまうようにしましょう。


軽装登山者への声かけ
富士山は、日本一の標高を誇りながら、初心者でも登りやすく人気の高い山です。19日も3連休の中日で、台風一過の晴天に恵まれたことから、多くの登山客で賑わっていました。
しかし、登りやすいとはいえ、軽装(サンダル履きや薄着)での登山は大変危険です。今回も5合目は20℃近い気温でしたが、山頂では2℃と気温差が大きくなっていました。また、はじめは晴れていても、突然天候が崩れることも珍しくありません。そのため、軽装の方を見かけたら声をかけさせていただき、防寒着や雨具の有無を確認したり無理せず引き返すこと勧めたりしています。
今回はどちらのルートでも軽装の方はあまり見かけませんでしたが、数人に声をかけさせていただきました。軽装者は外国の方に多かったです。

採取禁止の呼びかけ
富士山の5合目よりも上は環境省の指定する国立公園の特別保護地区となっており、動植物や溶岩の採取は禁止されています。このような行為を見かけた際には、違法行為であることを伝え、ただちにやめるよう呼びかけています。
今回は、吉田ルートで木の枝と溶岩をお土産に持ち帰ろうとしている方がいたので注意しました。違法であることを理解せずに採取してしまう方が多いので、採取禁止を広く認知していただけるよう努力したいと思います。
そのほかにはテントの設営やたき火も禁止されています。

このほかに、傷病者の救護や道に迷った方への案内などもしています。環境省職員を見かけた際には、お気軽にお声がけください!