2018.08.20

富士山のトイレチップのその後、、、!

富士山日記第67号(執筆者 環境省 富士箱根伊豆国立公園管理事務所 池田)

今回の日記は富士山頂にある公衆トイレのチップについての記事をお届けします。
登山者の皆様から頂いた、富士山頂の公衆トイレのチップの回収業務は富士山環境保全協議会が行い、環境省がサポートしています。

(山頂公衆トイレの写真)

山頂公衆トイレは一回の使用につき300円のチップをお願いしています。

(山頂チップを入れる様子)

 富士山頂公衆トイレでチップの協力のお願いをしている背景としては山頂という特殊な環境下であるため維持費用が多く掛かるためです。
一般的に富士山のトイレは、オガクズやかき殻を用いたバイオ式のトイレであるためバイオにより一次処理後は廃棄物を麓まで運んでから処理します。
このような運搬費のほか、清掃要員の人件費や施設のメンテナンスなど多くの費用が掛かってきます。詳しくは富士山オフィシャルサイトの【富士山のトイレ】を参照してください。

 

そしてトイレのチップは山頂から麓まで運搬されます。 ひとえに回収業務といっても、このように雲の上から運ばれてくると考えると、大変な労力がかかっているのだなと感じます。

(山頂付近からの雲海)

それにしても、晴れ間の富士山頂からは絶景ですね!

そして五合目まで運ばれたチップを車に積み替えチップを車に積み替えます。
このような作業工程を通常2、3週間程度に一回度のサイクルで行います。
そのため回収するタイミングによってチップの重さは変わってきます。
今回の協議会によるチップ回収作業業務は、おおよそ100キロの重さのトイレのチップを回収できました。


さて、回収したトイレのチップはというと、、、
塵や埃をタオルでふき取る作業をします。
銀行に入金をする際に、機械が壊れないようにする目的があります。
100キロのものチップを次々と綺麗にきれいにしていく作業は根気が必要とされますが、皆様から協力いただいたから協力いただいたお金のため丁寧に作業をしてきます。
 
今後も世界遺産である富士山の環境保全のためと、登山者の皆様が安心して登山が出来るように、トイレ使用時にはご理解と、ご協力をお願いいたします。