2018.08.28

お盆期間中の富士山について

富士山日記第68号(執筆者 環境省 富士五湖管理官事務所・沼津管理官事務所 小西美緒・松岡宏明)

閉山まであと二週間となりましたが、富士山は引き続き非常に賑わっています。
普段から登山者の多い富士山ですが、土曜日、日曜日、祝日の時期は特に混雑します。

△沢山の人たちで賑わう富士山

そして、山が混雑すると問題になるのは、やはりゴミの問題です。
大変悲しいことに私たちが巡視の際に回収したゴミの量は、登山者数が多いと増える傾向にあります。
そして、富士山が最も賑わうお盆の時期もたくさんのゴミが捨てられていました。前号で、どんな種類のゴミが多いかをご紹介しました。

ただ、今回お盆に巡視をした際には少し様子が異なっていました。前回が意図せず落ちてしまったと思われる小さなゴミやウォーキングポールの先端キャップ、手袋などが多かったのに対し、明らかに意図的に投げ捨てたと思われるコンビニ袋に入ったゴミや、使わなくなったビニール合羽を沢山拾いました。

大多数の方がマナーを守ってくださっている中で、少数の心無い人の行為に本当に悲しくなります。

△登山道脇に捨てられたゴミ(8月13日@須走ルート)
△登山道脇に投げ捨てられたゴミ(8月13日@須走ルート)
△回収したビニール合羽(8月14日回収分@吉田ルート)

一方で年々、海外からの登山者も増え、多国籍化しています。
国が違えば文化も違いますので、ゴミを捨ててはいけないというルールを知らない方もいるかもしれません。言葉も文化も違う方々にどのように国立公園のマナーを周知していくか、は今後の課題ですが、ゴミのない所にゴミは捨てづらいはずです。

また、富士山では「カントリーコード」という美しい富士山を後世に受け継いでいくためのルールが定められています。登山をする前に下記リンクから一読していただけると幸いです。

一人一人がゴミを拾い、持ち帰る、意識を持つことで富士山の景観が守られ、快適かつ安全に登山ができると思います。

みんなで美しい富士山を守っていきましょう!