2020.09.18

2020年の富士山の楽しみ方③
「富士山自然休養林ハイキング」

富士山日記第91号(執筆者 環境省 沼津管理官事務所 義高樹)

初秋を迎え、記録的な猛暑に見舞われた静岡も、朝夕はめっきり涼しくなってきました。

今年の夏は暑いばかりでなく、コロナ渦の影響で自粛続きの異例な夏だったと思います。

世界文化遺産であり、日本のシンボルである富士山も、2020年度は残念ながら閉山となりました。

早朝の富士山

そのため富士山日記では前回の「2020年の富士山の楽しみ方②」に引き続き、登らない富士山の楽しみ方をご紹介したいと思います。


ご紹介するのは「富士山自然休養林ハイキング」です。


例年、多くの方々が利用するのは、富士山の五合目から頂上に至る【富士宮】【御殿場】【須走】【吉田】といった主要登山道でしょう。こちらは未だに荒々しい火山噴火の痕跡を見ることができますし、日本一の高みへ到達できる非常に達成感のあるルートです。


しかし、富士山の魅力はそれだけではありません。五合目より下の広大な山麓には自然の宝庫と呼ぶべき原生林が広がっています。主要登山道が閉鎖中であるこの機会に、少し麓へ目を向けて見ませんか。きっと、富士山に対するイメージが変わると思いますよ。


富士山自然休養林のハイキングコースは多くありますが、今回は静岡県裾野市の水ヶ塚公園から御殿庭下までのコースをご紹介します。


下記のサイトではDコースとして紹介されています。
 

このコースは、始めは起伏が少なくゆったりとハイキングを満喫することができます。


モコモコです

中盤を過ぎると、少し傾斜がきつくなって木々の密度が減り始めます。



綺麗な広場に出ました。

道中ではブナやカラマツを初めとした原生林の豊かさに見入り、綺麗な空気の中で心身ともにリフレッシュすることができます。
まるで森と一体化したような静かな時間を過ごしてみては如何でしょう。


こんな所に可愛いホタルブクロ

これから秋も深まり、ハイキングには最適な季節となります。
なるべく少人数で、飛沫に注意するなどコロナ対策を行ったうえで、富士山が初めての方も、今年登れなくてがっかりしている方も、是非、富士山自然休養林を訪れてみて下さい。

【注意】
御殿庭下より先には宝永山へ至るルートがありますが、今年度は利用することができません。また、富士山の登山道は吉田口を除き麓から閉鎖(吉田口も五合目より先は閉鎖)しておりますので、ハイキングコースから当該地に立ち入ることはご遠慮下さい(主要登山道、宝永山、双子山等への道には注意書きとテープがあるので、指示に従うようにして下さい)。

参考情報

富士山自然休養林ハイキングコースの情報はこちらのページからも御覧になれます。