2021.08.13

富士登山の前に 
-富士山を感じる山に登ろう!- 静岡エリア(伊豆半島編)

富士山日記第97号(執筆者 環境省 沼津管理官事務所 山田優子)

開山して1ヶ月が経ちました。そして閉山まで1ヶ月を切りました。以前、富士山日記第94号で「富士登山の成功のカギは準備にあり!」と言うことで準備の必要性について紹介していますが、閉山までの間に富士登山を計画され準備を進めている方に、富士山登頂前の準備編として静岡エリア第2弾「伊豆半島編」を紹介したいと思います。ぜひ準備登山を計画されている方は参考にして下さい。

登山の持久力は登山で!

富士山には4つのルートがありますが、どのルートを選んでも往復休憩なしで10時間以上かかります。無事に楽しい登山をするためには、持久力が必要です。長い時間山道を歩くと普段の歩行では使われない筋肉を使います。特に下りに必要な筋肉は日常生活の中で鍛えるのが難しいので、やはり登山の準備は登山ですることをおすすめします!

伊豆山稜線歩道

伊豆山稜線歩道は、伊豆市修善寺自然公園から天城峠まで約42㎞の自然歩道です。全体的に歩道は整備されていて歩きやすいですが、コースの組み方でかなり長いコースや、登りごたえのある場所もあるので、トレーニングにピッタリです。歩道は道路(修善寺戸田線、西伊豆スカイライン、西天城高原線)に沿っていて、修善寺戸田線沿いはバスが通り、西伊豆スカイライン・西天城高原線沿いは駐車場が充実しています。

達磨山周辺の歩道からの眺望 道路は西伊豆スカイライン

仁科峠~金冠山

今回は、富士山を感じる山ということで、伊豆山稜線歩道の北側、仁科峠~金冠山の富士山を堪能出来る区間を紹介したいと思います。歩道を北側に進んで行くと富士山を目指して進むので、富士山登頂への気分を高めてくれるハズです!

縦走コースタイム:約6時間35分(休憩を含まず)
距離:約18㎞

仁科峠周辺からの富士山

歩道は整備されていて全体的に歩きやすいです。アップダウンを繰り返しますので、気を抜かずに進みましょう。山頂以外にも歩道の色んな場所から富士山を望むことが出来ます。


歩道の様子① 富士山が目の前に見えています

長い階段がいくつもありますが、一歩一歩足を運んで行きましょう。迷いやすい場所はありませんが、途中道路を通る場所が何ヶ所かありますので、看板を見ながら進み車に注意して下さい。

歩道の様子②

金冠山からは、富士箱根伊豆国立公園が見渡せます。トレーニング目的でも素晴らしい景色は楽しみたいですよね。きっと疲れが吹き飛ぶような景色が見られると思います。この場所は春になるとマメザクラやアセビが咲き美しいです。

金冠山山頂からの眺望

伊豆山稜線歩道の仁科峠から北側のほとんどは、日よけのない歩道になっています。ウエアの調整や水分補給で体温調整をしながら体力に合わせたコースを設定して下さい。水分や塩分の取り方など、熱中症対策についてロングトレイルを歩きながら考えてみて下さい。

富士山は標高が高いので気温は麓に比べると低いですが、太陽に近く暑いです。日焼け対策やウエアの調整は長時間の登山では重要です。

富士山がある風景100選

ご紹介した仁科峠、金冠山は、富士箱根伊豆国立公園指定80周年記念として、2017年に「日本のシンボルである富士山の魅力を発信し、より多くの人々に富士箱根伊豆国立公園に親しみをもっていただく」ため、代表的な富士山の展望地を"富士山がある風景100選"として選定した場所です。

他にも富士山を感じる場所がたくさんありますので、トレーニングや観光の参考にして下さい。